「心身一如」ということばがあります。
心と体は一体で、心の不調が体の症状として現れたり、体の症状が心の不調を招いたりする、という意味です。
私は20代の頃、この言葉を座右の銘にしようと、部屋の壁に貼って毎日眺めていました。
その頃は心に不調を抱えていて、摂食障害に陥っていたからです。
摂食障害が体を蝕む病気であると頭では分かっているのですが、依存症なのでそう簡単には治りません。
そこで、「心の状態が悪いと体も痛める」と自分に言い聞かせるために「心身一如」の張り紙を毎日眺めていました。
でも若い頃は体が元気なので、少々のことがあっても回復します。
なので「なんだ、この位なら何とかなるのか」と、自分の体を過信してしまうところがありました。
そうして体の不調を何となくやりすごしながら、年を取るごとに、メンタルが体に及ぼす影響の強さを実感するようになりました。
特に現在、悪性リンパ腫を患ってから、心の状態が速攻で体に出るようになって驚いています。
ちょっと心配事があると、考えだした途端にきりきりと胃が痛みだしたり、体が重くなったり。
「きっとこれは癌のせいだ!悩んでいると癌細胞が元気になってしまう」思って考えるのを止め、何か他の事に集中すると体の症状は治まります。
最近は特に、息苦しさに悩まされていました。
それは二週間程続き、これもきっと癌のせいだと思って諦めていたのですが、余りにも苦しいので主治医の先生に相談し、検査をしてもらいました。
ところが、肺も心臓も、感染症も、何も問題がありませんでした。
何と!それが分かった途端、私の息苦しさはピタリと止まりました。
今では毎日快適に呼吸しています😅
このように、ちょっと不安や心配事が頭の中をよぎっただけで、瞬時に体に症状が出るので、癌だからといってクヨクヨしていられません。
「クヨクヨする暇があったら、今出来ることをやろう!」
と、体に言われているような気分です。
誰しも同じかもしれませんが、若い頃は回復が早いので無理をしてしまいます。
ストレスが自分の体に及ぼしている影響にも気付きにくいです。
でも体はサインを出して教えてくれています。
もし小さくてもサインが出たら、体も心も休ませてあげて下さい。
仕事や家事は簡単に休めないかもしれないけど、心の持ち方を変えたり、体に悪い習慣を止めたりは出来ます。
癌になってからこんなことを考えていても遅いかもしれませんが、だからこそ、皆様に伝えたいと思いました。
2022年2月10日(木)